「教会」はどのように子どもたちの居場所になれるか

2022年2月15日

今日はキリスト者であり、児童精神科医である田中哲さん(子どもと家族のメンタルクリニック「やまねこ」院長)を講師としてお招きして、東京にある4つの教会の合同研修会がハイブリッドな形で行われた。のぞみ教会を会場にして講演が行われ、それをZoomでつなぐコロナ時代になって浸透している方法で行った。会場とZoomとで約50名が参加した。

講師の田中哲先生

今回の講演は、テーマがそうであるように、切り口は「子ども」の育ちから語られたことであるが、人間存在の根源に関わることが語られたと思う。多くのことを考え、思い巡らす研修会だったが、Doingが強調され、評価され、価値があるとされる社会の中で、Beingの価値をいまこそ伝えていく使命が教会にはあると改めて教えられた。

doing優位社会からbeing優位社会へ

これが今日の講演のメインテーマであり、このことを伝え、目指していくことが、神様によって一人一人が価値ある存在として創造されたと告白する教会の重要なミッションである。私たちはなかなか他者の存在をそのまま受容したり、認めることができない者たちだ。しかし、神様はすべての人を受け入れ、愛しておられるのだ。

振り返れば私は、教会で自らの存在を認められている経験を与えられたことで、生きる力を与えられ、今まで生きることができた。もちろん揺らいだり、自信を失ったりだって振り子のようにする。しかし、わたしの存在の土台に神の愛があることを幼い時に知ることができたのは、わたしの人生のこれ以上ない恵みであるし、救いである。

多くの教会で子どもがいない現状がある中で、いまのぞみ教会には多くの子どもたちが集っている。その子どもたち一人一人がかけがえなの尊い存在であることを伝える。そこに神様ら委ねられた大切な使命があると受けとめたい。

それは決して子どもだけの問題ではない。年を重ねるということはdoingを失っていくということでもある。being優位社会は、すべての人に関わることだと思う。

コロナになり社会は大きく変化している。人の価値観も変わるだろう。その中で、私たちは教会が大事にしている価値観、つまり聖書の語る人間理解をもっともっと今の社会に発信していく務めがあることを講演を通して思わされた。

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